東京都の産業廃棄物処理業の許可権者は「東京都」と「八王子市」の2つです。23区も多摩地域も原則は都の許可で、中核市である八王子市だけが独自に許可を出しています。

そしてもうひとつ、東京の排出事業者が押さえるべき現実は、都内に産廃の最終処分場がほぼなく、都外への搬出が前提だということです。

許可権者と申請・確認窓口

事業の所在地許可権者窓口
23区・多摩地域(八王子市を除く)東京都東京都環境局(産業廃棄物対策担当)
八王子市内八王子市八王子市(廃棄物対策担当)

なお、積替え保管を行わない収集運搬業の許可は2011年の法改正で都道府県に集約されており、八王子市のみで業を行う場合や市内で積替え保管を行う場合を除き、都の許可でカバーされます。処分業と積替え保管ありの収集運搬業は、所在地により都と八王子市に分かれます。

東京特有の事情:広域移動が前提

東京は日本最大の産廃排出地でありながら、都内で埋立まで完結する処理インフラはごく限られています。建設系廃棄物を中心に、中間処理は都内・近県、最終処分は関東近県〜東北の処分場へという広域移動が標準形です。

排出事業者として注意すべきは次の2点です。

  1. 収集運搬業者の許可区域:積む場所(東京)と降ろす場所(搬出先県)の両方の許可が必要です。委託前に許可証で両方を確認してください
  2. 搬出先自治体の独自ルール:県外産廃の搬入について事前協議や届出を求める自治体があり、処理業者経由で手続きされているかの確認が安心材料になります

都の条例・独自制度

  • 東京都廃棄物条例:廃棄物処理法の枠組みに加え、都独自の手続き等を定めています
  • 産廃エキスパート・産廃プロフェッショナル認定:都の第三者評価制度で、法令遵守・情報公開等の基準を満たす優良業者を認定するものです。委託先選定の参考指標になります(制度の最新の運用は都の公式情報でご確認ください)
  • 産廃税:東京都は導入していません

業者の探し方

  1. 産廃情報ネット「さんぱいくん」で許可・優良認定を確認
  2. 東京都環境局の許可業者名簿・行政処分情報を確認
  3. 一般社団法人東京都産業資源循環協会の会員検索
  4. 候補が絞れたら許可証の確認ポイントに沿って原本を確認

都内の代表的な処理企業としては、建設系廃棄物・金属リサイクル大手のTREホールディングス(東証プライム上場)などがあります。都内・近県の主要業者は日本地図から探すでも確認できます。

掲載は公開情報にもとづく一般的な解説です。許可・条例の最新の運用は、東京都環境局・八王子市の公式情報でご確認ください。


参照:廃棄物の処理及び清掃に関する法律 第14条、環境省 国内外の税制のグリーン化の状況

よくある質問

東京23区内の業者の許可は、どこが出していますか?

東京都です。23区は特別区のため、産業廃棄物処理業の許可権限は東京都(環境局)にあります。都内で唯一、中核市の八王子市だけが独自に許可(処分業・積替え保管を含む収集運搬業)を出しています。

東京都に産業廃棄物税はありますか?

ありません。産廃税は全国27都道府県程度で導入されていますが、関東地方の都県は導入していません(2016年時点の環境省調べ。最新の状況は各自治体にご確認ください)。ただし都外の処分場に搬出した場合、搬出先の県の産廃税がかかることがあります。

東京都内で最終処分まで完結できますか?

産業廃棄物についてはほぼできません。都内には産廃の最終処分場がほとんどないため、中間処理後の残さは関東近県や東北などの処分場へ広域移動するのが一般的です。収集運搬業者が搬出先自治体の許可も持っているか、必ず確認してください。

本記事は2026-07-20時点の法令・公開情報にもとづく一般的な解説です。個別の判断は、管轄の都道府県・政令市または専門家(行政書士・弁護士等)にご確認ください。